こんにちは。最近のうみがめさんの記事が面白かったのでそれの考察を書きたいと思います。ちなみに本人の許可は取っていませんw
【うみがめさんの記事の内容の要旨】
・2022年の名人戦でうみがめさんは6勝1敗と好成績だった。僕は3敗しました・・・
・唯一負けた試合は、白番で最善進行を選んだところ、黒に引き分け勝ちを狙われて、負けた。
・うみがめさんは、黒が最善でついてくる場合の対策が不十分であったと振り返っている。
【課題設定】
・ではうみがめさんが選ぶべきであった進行は何か、考えたい(何様)。
・前提として、相手は今回の相手のY氏のような超暗記オセラーの仮想敵を想定する(棋風の記事だとⅡ型の高段者同士の戦い)
※僕みたいな、うみがめさんよりオセクエのレートが300くらい下の雑魚が勝手に考えている妄想なので、あまり真に受けないこと(笑)
【棋譜の考察】
・うみがめさんは40手目まで、全て「引き分けの海亀数」が最善となる分岐を選んだ(さすが)。
・しかし黒に全最善で受けられたため、引き分け負けを避けるため40手目で無理な変化を強いられ、負けた。
【対策①】奥の手を用意する
白はかなり自由に盤面を選べるので、40手目くらいで強い2石変化(かマイナーな引き分け分岐)を打って相手の暗記を外し、ミスを誘ってそこから全最善で打ち切って勝つ。相手が普通の暗記オセラーであれば勝率の高い方法だと思う。しかしY氏はこういう終盤変化を全暗記してくる傾向がある(初めの一回は引っかかるがその後は完全対策される)ので、初見の変化を温めておく必要がある。このハードルが結構高い。
そして邪道寄りではあるがこのパターンは「暗記切れ偽装」が有効である。やり方は奥の手を打つ直前にわざと長考をして暗記切れを演出するだけ。意図は奥の手ではなくミスだと見せかけること。今まで即打ちしていた相手が40手目付近で突然長考しだして、しかも石損する手を打ってきたらまずミスだと思うだろう。効能は2つあって、a:試合中に、相手に警戒させない(自信満々で奥の手を使ってると大体とても警戒される)b:試合後に、相手に暗記をさせないことで奥の手を延命する(奥の手だとバレると高確率で対策されるが、相手のするミスをすべて覚えてくる人は少ない)である。僕はオセクエでたまに暗記切れ偽装を披露してニヤニヤしてます。といっても遅延するの10~20秒くらいだけどね
【対策②】あえてパレート最適から外す(自分の暗記が1通り)
この定石、16手目白B5を打った時点での海亀数は1:30で、黒は30通りも覚える必要がある!にもかかわらず暗記で打たれた。黒が30通りを全部覚えているというより(覚えてたらバケモノ)、今回の手順の経験があったから打てたのだと考える方が自然。常に海亀数を最適化する進行(パレート最適)は、他の暗記オセラーも採用している確率が高く、まとめて対策されている可能性すらある。これに対する対策は、「あえてパレート最適から外す」こと。この進行だと24手目A7(1:8)ではなくB6(1:4)や、30手目F2(1:3)ではなくC7(1:2)などを選べばいい(特筆すべき点はこれらを選んでも白は1通りの暗記でいい)。そして、②かつ①ができる場合は非常に有効なはず。
【対策③】スリポス(自分の暗記が2通り)
②の対策が過激になったパターン。デメリットとして自分の暗記数が2通りになってしまった。具体的にはスリポスのこと。

スリポスは、過激よりな②というだけではなく、他にもいい性質がある。個人的にはコンポスで最強だと思っている。ところでこの海亀数を見てほしい

引き分け(評価値範囲0以上0以下)の海亀数で考える限り、スリポスに進むA3より1通りで済むB5のほうが人気ありそうだが

評価値(-2~0)の広義海亀数(説明)で考えるとスリポスに進む進行のほうが評価がいいことがわかる。どういう意味かというと「0進行に限っては若干劣るが、黒からの2石変化まで考えるとスリポスのほうが相手の有力手を減らせている」である。実際、B5に対してはA4が強力な2石変化である。まあ、③は引き分け全最善マンではなく変化に対して強いよって話なので今回の趣旨から若干ずれるのだがスリポスが強いことに変わりはない。
ちなみにスリポスの強い点を他にも挙げておくと
・比較的マイナーで(②の効用)、かつ暗記が外れた後に白のほうが打ちやすい(偶数理論になる)ことも多い。実際、Y氏と似た棋風と実力であるマ〇〇ダ氏にはこの戦略を取ることで(自分のほうがレート200下にも関わらず)2回程度勝てている。
・高段者じゃない人に対するハメ性能。

オセクエの2000くらいのプレーヤーは25手目でG3に中割りしてくることが多く、8石損で一気に白の勝ちになる(まあ僕は勝ち切れないことも多いけどw)。
【ところでなぜこんな記事を書いたか】
自分のFローズの奥の手3個と、6石に対する4石の変化返しに対して、さらに4→6→8石と二段変化してハメようとする有力進行をY氏に✟完全対策✟されてしまったので私怨で書きました強すぎて勝てないよこの人・・・
おしまい
【うみがめさんの記事の内容の要旨】
・2022年の名人戦でうみがめさんは6勝1敗と好成績だった。僕は3敗しました・・・
・唯一負けた試合は、白番で最善進行を選んだところ、黒に引き分け勝ちを狙われて、負けた。
・うみがめさんは、黒が最善でついてくる場合の対策が不十分であったと振り返っている。
【課題設定】
・ではうみがめさんが選ぶべきであった進行は何か、考えたい(何様)。
・前提として、相手は今回の相手のY氏のような超暗記オセラーの仮想敵を想定する(棋風の記事だとⅡ型の高段者同士の戦い)
※僕みたいな、うみがめさんよりオセクエのレートが300くらい下の雑魚が勝手に考えている妄想なので、あまり真に受けないこと(笑)
【棋譜の考察】
・うみがめさんは40手目まで、全て「引き分けの海亀数」が最善となる分岐を選んだ(さすが)。
・しかし黒に全最善で受けられたため、引き分け負けを避けるため40手目で無理な変化を強いられ、負けた。
【対策①】奥の手を用意する
白はかなり自由に盤面を選べるので、40手目くらいで強い2石変化(かマイナーな引き分け分岐)を打って相手の暗記を外し、ミスを誘ってそこから全最善で打ち切って勝つ。相手が普通の暗記オセラーであれば勝率の高い方法だと思う。しかしY氏はこういう終盤変化を全暗記してくる傾向がある(初めの一回は引っかかるがその後は完全対策される)ので、初見の変化を温めておく必要がある。このハードルが結構高い。
そして邪道寄りではあるがこのパターンは「暗記切れ偽装」が有効である。やり方は奥の手を打つ直前にわざと長考をして暗記切れを演出するだけ。意図は奥の手ではなくミスだと見せかけること。今まで即打ちしていた相手が40手目付近で突然長考しだして、しかも石損する手を打ってきたらまずミスだと思うだろう。効能は2つあって、a:試合中に、相手に警戒させない(自信満々で奥の手を使ってると大体とても警戒される)b:試合後に、相手に暗記をさせないことで奥の手を延命する(奥の手だとバレると高確率で対策されるが、相手のするミスをすべて覚えてくる人は少ない)である。僕はオセクエでたまに暗記切れ偽装を披露してニヤニヤしてます。といっても遅延するの10~20秒くらいだけどね
【対策②】あえてパレート最適から外す(自分の暗記が1通り)
この定石、16手目白B5を打った時点での海亀数は1:30で、黒は30通りも覚える必要がある!にもかかわらず暗記で打たれた。黒が30通りを全部覚えているというより(覚えてたらバケモノ)、今回の手順の経験があったから打てたのだと考える方が自然。常に海亀数を最適化する進行(パレート最適)は、他の暗記オセラーも採用している確率が高く、まとめて対策されている可能性すらある。これに対する対策は、「あえてパレート最適から外す」こと。この進行だと24手目A7(1:8)ではなくB6(1:4)や、30手目F2(1:3)ではなくC7(1:2)などを選べばいい(特筆すべき点はこれらを選んでも白は1通りの暗記でいい)。そして、②かつ①ができる場合は非常に有効なはず。
【対策③】スリポス(自分の暗記が2通り)
②の対策が過激になったパターン。デメリットとして自分の暗記数が2通りになってしまった。具体的にはスリポスのこと。

スリポスは、過激よりな②というだけではなく、他にもいい性質がある。個人的にはコンポスで最強だと思っている。ところでこの海亀数を見てほしい

引き分け(評価値範囲0以上0以下)の海亀数で考える限り、スリポスに進むA3より1通りで済むB5のほうが人気ありそうだが

評価値(-2~0)の広義海亀数(説明)で考えるとスリポスに進む進行のほうが評価がいいことがわかる。どういう意味かというと「0進行に限っては若干劣るが、黒からの2石変化まで考えるとスリポスのほうが相手の有力手を減らせている」である。実際、B5に対してはA4が強力な2石変化である。まあ、③は引き分け全最善マンではなく変化に対して強いよって話なので今回の趣旨から若干ずれるのだがスリポスが強いことに変わりはない。
ちなみにスリポスの強い点を他にも挙げておくと
・比較的マイナーで(②の効用)、かつ暗記が外れた後に白のほうが打ちやすい(偶数理論になる)ことも多い。実際、Y氏と似た棋風と実力であるマ〇〇ダ氏にはこの戦略を取ることで(自分のほうがレート200下にも関わらず)2回程度勝てている。
・高段者じゃない人に対するハメ性能。

オセクエの2000くらいのプレーヤーは25手目でG3に中割りしてくることが多く、8石損で一気に白の勝ちになる(まあ僕は勝ち切れないことも多いけどw)。
【ところでなぜこんな記事を書いたか】
自分のFローズの奥の手3個と、6石に対する4石の変化返しに対して、さらに4→6→8石と二段変化してハメようとする有力進行をY氏に✟完全対策✟されてしまったので私怨で書きました強すぎて勝てないよこの人・・・
おしまい
コメント
コメント一覧 (2)
強すぎて優勝候補だと思ってました。王座戦に期待!!!